2017年秋のまち旅ガイドブック作成中!もう少しお待ちくださいね。いつでもまち旅は参加受付中です。

 2016年秋のまち旅レポートは 右の をクリックしてご覧ください。

久留米まち旅博覧会へのお問い合わせは

 久留米市六ツ門町3-11くるめりあ六ツ門ビル6F(公財)久留米観光コンベション国際交流協会内

 まち旅博覧会事務局 / TEL (0942)31-1730 10:00~17:00 土・日・祝日休み


高島野十郎 里帰り展に行ってきましたよ 

写実の極地、やるせない人間の息づき、それを慈悲といふ (野十郎)

高島野十郎里帰り展 図録
いよいよ始まりました。『高島野十郎 里帰り展』。
初日の昨日、7月1日に行ってきました。
よかった~
2005年から2006年にかけて福岡市と三鷹市で開かれた 「 没後30年展 」から5年半!まずは、最初に展示されてる片山攝三(せつぞう)氏撮影の優しいお顔の野十郎に、おかえり~、おひさしぶり~、っとご挨拶。
今回の図録ですゾー



今回の野十郎展には、初公開作品や資料も含め、156点もの作品が展示されています。
晴耕雨描、修行僧のように生きた野十郎の精神世界に、どっぷりと浸かって過ごしてきました。

絵は買えませんが、絵葉書くらいならっ、と数枚購入してきましたよ。 
「筑紫観世音寺」、「菜の花」、絶筆の「睡蓮」、「雨 法隆寺塔」など。

「菜の花」は武蔵野で取材した作品ではあるが、彼の故郷を流れる筑後川の河原にも菜の花が咲き乱れる。故郷に戻った折に詠んだ歌の一節に、
「久々に筑紫の野辺に来てみれば、菜の花夢にさむ雨のふる」
とあるが、この絵を故郷の早春の景色と想い重ねながら描いたのかも知れない
・・・没後30年展図録から引用

久々に筑紫の郷に来てみれば、今は昔と秋風のふく 菜の花夢に秋風のふく
・・・・高島野十郎図画集 作品と遺稿 から引用


高島野十郎里帰り展2

今回は二枚の法隆寺が並べて展示されていました。
一枚は青空の法隆寺、もう一枚は降りしきる雨に煙る法隆寺。
この「雨--法隆寺塔」が、地元の農家・伊藤氏に譲られた時の様子を
「野十郎の炎」で多田茂治氏が書いている。

伊藤武はアトリエを訪ねたある日、そぼ降る雨に濡れる法隆寺の五重塔を描いたかなり大きな絵(12号)が眼にとまり、心を奪われた。まっすぐ降る雨の微細な線に包まれた五重塔が、なにか神々しく見えたのだ。伊藤武は遠慮がちに野十郎に申し出た。
「この五重塔の絵、私に譲ってもらえませんでしょうか」
野十郎は無言のまま、「雨--法隆寺塔」と題されることになる絵をじっとみつめたあと伊藤武に言った。
「あたしは八十五歳で死ぬ。それまでこの絵がここに残っていたら、これを遺品にやるから、勝手に持って帰りなさい」。それ以上無理押し出来なかったので、そのときは心を残しながら帰ったが、どうしてもあきらめきれなかった伊藤武は一年ほど経ってから、また「雨--法隆寺塔」をおそるおそる所望した。

野十郎はしばらく伊藤武の真剣な顔をみつめてから口を開いた。
「ほんとに欲しいのかね」
「はい、ほんとに欲しいです」
「そうか・・・・・・この絵をかわいがってくれるなら、あげてもいい」
伊藤武は勇躍して約束した。「はい、大事にします」
「この絵は世界で一枚しかない絵だからね、大事にしてくださいよ」

伊藤武はこうしてやっと念願の絵を手中にすることが出来、「じゃ、頂いて帰ります」と大事に絵を抱いてアトリエを出ようしたとき、野十郎はくるっとうしろ向きになってしまった。その様子がなにか尋常ではなかったので、アトリエを出て十数歩ほど歩いたところで、伊藤氏がふと振り返ってみると、野十郎がアトリエの門口に立ち尽くし、その眼に涙が一杯浮かんでいた。(野十郎の炎から引用)



高島野十郎 雨法隆寺
また、この絵は二度も災難にあい修復された。最初は伊藤氏宅で盗難にあった。泥棒は盗んだものの、世間で話題になったせいか、絵を縁の下に放置したという。その4年の間に、裏面にまで厚くカビで覆われ、木枠も完全に腐ってしまい目に余る惨状であったが、絵の具層はしっかりと固着しており、カンバス裏面全体にも特殊な油性の塗料が塗られていたおかげで腐食が免れ、完全に修復できたそうだ。その後火災にあったおりにも、焦げて黒ずんでしまったが再び修復された。保存性を高める研究を重ね、「私の絵は千年もつ」と言っていた野十郎の面目躍如、奇跡の一枚かもしれない。




高島野十郎の絵を代表する「蝋燭」は、別館にも20点近く展示されていますので、お見逃しなくーー!
ささっ、皆さん、孤高の画家「野十郎」の里帰り展にお出かけ下さい。 (posted by hotomeki)

「高島野十郎 里帰り展」の案内と、石橋美術館へのアクセスなど  ※開催は終了しました

コメントありがとうございます

コメントの投稿
Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://hotomeki.blog68.fc2.com/tb.php/976-d98f600e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)